前編 後編

772: 751 2012/12/08(土) 00:12:44.34 ID:1Z9hJIdR0
規制にひっかかったまま、
用事があって出かけてしまいました。 
支援してくれた方、申し訳ない。 
今さらですが、残り投下します。 






そう、じゃあ楽しんで、と
電話を切ってから数十分後、
A子のピンクの原付が駐車場に入ってきた。 

なんかもう、
すべてが夢の中の出来事のようだった。 

相手の男は、変な和柄のポロシャツを着た
DQNっぽい男だった。 
例のサイトのプロフィールによると、
30代の会社員らしいが、 
ボサボサした金髪の、
見るからにだらしない感じの男で、
金のためにあんな男にでも体を許す彼女を
心底汚いと思った。 
が、A子は特にためらう素振りも見せず、
ニコニコ談笑しながら
その男とホテルへ消えていった。 

後を追って問い詰めようかとも思ったが、
なんだかもう馬鹿馬鹿しくなり、
友人を呼び出して飲みに行った。 
その友人もA子と知り合った合コンの参加者で、
彼女とも面識があったので、 
俺は情けないと思いつつも
事のてん末をすべて愚痴って吐き出してしまった。 
友人曰く、 

「うまくやってるみたいだったから、
敢えて言う必要もないかと思っていたが、 
(最初の合コンで)A子ちゃんが
お前にぐいぐいアプローチし始めたのは、
お前の実家が歯科医院だって
知った途端だったもんな。 
正直俺はちょっとひっかかってた。 
まぁ、結局そういう子だったってことだよな」 
だそうだ。 
(俺は合コン中盤から
若干酔っぱらっていたため、
気付かなかった)

773: 751 2012/12/08(土) 00:14:16.43 ID:1Z9hJIdR0
翌日、俺は覚悟を決めて
A子に電話をかけた。 

「俺くん? 
なーに?どうしたの?」 
―なぁ、お前昨日の夜何してたの? 
「え? 
言ったじゃん、先輩とごはん行ってた。 
最後の誕生日デザートがねぇ、すごくかわいくてね」 

言葉に詰まる様子もなく、
べらべらと嘘の話をするA子。 
なんかもう、女なんか
本気で信用できないと思ってしまった。 

―あのさぁ、俺知ってるんだよ、もう。 
 全部知ってるんだよ。 
 正直に言えよ。 
「え? 
なに、意味わかんない、笑 
何が??」 

俺はどうしてもA子の口から
白状させたかったのだが、
A子はしらばっくれるばかりだった。 

―□□さん(先日の相手のハンドルネーム)とはどうだった? 

とうとう俺がその名前を出すと、
A子はついに「え…っ」と動揺した声を上げた。

774: 751 2012/12/08(土) 00:15:16.02 ID:1Z9hJIdR0
「え?なに? 
意味わかんない、何の話?」 
―だから、もう全部知ってるって言ったろ。 
 2万だっけ? 
 ずいぶん安い女だな。 
「え、何。 
携帯見たの? 
最低最低最低最最低最低!」 

混乱したように声を荒くするA子。 

―お前の携帯を借りたときに…  
「だから見たんでしょ!? 
意味わかんない、
ほんと意味わかんない。 
なんなの、本当、最低」 

俺の話を聞こうともしないA子。 
埒があかないので、
いったん電話を切った。 
その日はA子からのコールバックもなく、
このままフェードアウトだろうな、と考えていた。 

が、翌日A子から着信が入った。 

電話を取るなり、
A子はいやに悲しげな声で唐突に話し始めた。 

「俺くんはさぁ…、
私が軽い気持ちであんなことしてるって思った? 
私がどういう思いであんなことしたのか、
ちょっとは考えてくれた? 
私だって、ほんとは
あんなことしたくなかったし、
俺くんに知られたくもなかったよ。 
でもね、うちのネコいるでしょ。 

あの子、持病があって、
毎月治療にすごくお金がかかって…。 
親は、そこまでできない、
諦めなさいって言うんだけど、
私はどうしても諦められなくて…」

775: 751 2012/12/08(土) 00:16:10.55 ID:1Z9hJIdR0
なんかもうね、アホかと、バカかと。 
お前んちのネコなら
動画や写真で散々見たっての。 
ピンピン遊びまわってたっての。 

―あー、そう。 
 じゃあさ、今からお前んちに電話するわ。 
 ネコの話聞きましたって。 
 いい動物病院知ってるんですけどって。 
 家電にかけるから、一回切るからな。 
「ちょっと待ってよ。 
そんなことしなくていいし!
余計なお世話だし! 
てかなんで信じてくれないの!? 
ひどいよ!!」 

電話口でヒステリックに
泣きわめき始めたA子に、
言いたいことを全部ぶつけた。 
こんな女相手にするだけ無駄、
かっこ悪い、と思いつつも、
止められなかった。 

ふざけんな、よ
くも半年間騙してくれたな糞女。 
何が先輩とごはん行くだよ。 
その間何してたんだよお前。 
2万ぽっちで
あんなキモい男とやれんのかよ。 
心底軽蔑するわ。 
二度と俺の前に現れるな。 

それだけ言って電話を切った。 
A子からも二度とかかってこなかった。 

後味悪いけど、これで終了。 

その後、俺は
友人のすすめで検査を受けたが、
幸い変な病気はもらっていなかった。

776: 751 2012/12/08(土) 00:17:48.58 ID:1Z9hJIdR0
俺はA子のその交際のことは、
その後誰にもしゃべらなかった。 

が、事件の夜
一緒に飲んだ友人にその後、
A子と同じ短大に通う彼女ができ、 
友人がその彼女に 
「あのさぁ、A子ちゃんて知ってる?」 
などと
(悪気はなかったのか、故意なのか…
たぶん故意だろうな、笑)
ポロリと漏らしたため、 
どこからともなく噂が広がったらしく、
A子は友人グループからも
距離を置かれるようになったらしい。 


俺はこの事件以降、
いまだに女が信用できず、
彼女もできないままでいる。 

長くなってごめん。 
吐き出してちょっとすっきりしました。

777: 恋人は名無しさん 2012/12/08(土) 00:28:15.85 ID:LV4NmaNh0
お疲れ様。 
そいつがクソだっただけで、751にいい彼女ができるよう呪いをかけておく。 


779: 恋人は名無しさん 2012/12/08(土) 01:30:59.70 ID:/3P6zBkr0
猫好きとしては勝手に元気な猫を言い訳に使うなと思った

781: 恋人は名無しさん 2012/12/08(土) 07:26:52.49 ID:XQ9Ivg+30
>>779 
www

783: 恋人は名無しさん 2012/12/08(土) 09:00:36.60 ID:zmqcXuRQI
>>751 

乙でした!次はいい彼女見つかるよ!! 
てか、見つけて幸せになれよ!!


引用元: http://toro.2ch.net/test/read.cgi/ex/1348802839/

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