271: 名も無き被検体774号+ 2012/10/17(水) 22:11:53.34 ID:Wm2aXLzk0
でもけんご彼女いるやん…





286: 名も無き被検体774号+ 2012/10/17(水) 22:25:02.93 ID:vfA/97Gs0
波風たたないよね? 
(;´Д`A

305: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 00:08:25.03 ID:bM9oF/lc0
書いてきた 
この調子じゃ明日には終わります 
でもいつも終わる終わる詐欺してるからなw 

多分ここから私、嫌われ期に入ると思います・・・ 
苛々させるだろうけどごめんね 

307: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 00:10:16.50 ID:bM9oF/lc0
そして、けんごは彼女さんと別れてくれました 
本当に申し訳ないことをした、と落ち込んでいるけんごを見て、 
私も申し訳なくて苦しかったです 
けれどけんごが「でも俺嬉しい気持ちの方が強いから」 
そう言って、手を握ってくれました 
「俺がんばるからね」 
こうして私達のお付き合いは始まりました 

308: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 00:12:41.92 ID:bM9oF/lc0
彼が16歳、私が19歳でした 
私は近所のコンビニで週3,4程バイトを始めました 
終業時刻に彼が迎えにきてくれるのが習慣になり、 
遠回りを沢山して帰るのが私達のデートでした 
神聖な職場だから!と、肌寒い季節がやってきても彼はコンビニの中で待つことなく、 
少し離れたガードレールに座っていつも私を待っていました 
私が出てきたら嬉しそうに立ち上がってくれる姿が可愛かった 
近所なのにいつも少しお洒落をしてる姿が可愛かった 
週末バイト休みだよと伝えると、「遊べる?」と喜んでくれるのが可愛かった 

311: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 00:17:00.62 ID:bM9oF/lc0
でも私はそんな愛しい彼のことを、陰で裏切り続けていました 
私はまだ19の小娘でした 
私の周りだけかもしれませんが、このくらいの年頃の女の子は 
「年上の男性.」「社会人」と付き合うのがステータスになっていたように思います 
特に私達は女子校上がりの女子大生だった為、 
周りに同級生の男子がおらず、どんどん夢見がちになっていました 
「今の彼氏は社会人」「年上の彼氏はなんでも買ってくれる」「やっぱり付き合うなら年上だよね」 
繰り広げられる友人達のガールズトークに、私は笑顔で賛同するのです 
「年上の彼氏が欲しい」と言う友人には「欲しいね」と返し、 
「ゆう彼氏いないの?」と言う友人には「いないよ」と返しました 
今となってはなんてくだらない思想なのだろうと思えるけれど、 
当時私の生きる世界で「高校一年生と付き合っている」なんて、とても言えなかった 
昔から彼の年齢を気にし続けてきた私には尚更でした 


313: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 00:20:17.18 ID:bM9oF/lc0
「友達にゆうちゃんのこと自慢してるんだ」とハニカむ彼に、 
私はいつも後ろめたい気持ちでいっぱいでした 
彼の学校行事に誘われても、私は首を縦に振りませんでした 
けれどこんな私に罰が当たりました 

315: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 00:25:21.55 ID:bM9oF/lc0
その日は珍しく街中でデートをすることになっていました 
お互い先に別件の用事があったから、街中で待ち合わすことになりました 
私が先に到着し、「ゆうちゃん」と声をかけられ振り返ると、 
そこには制服姿の彼がいました 
少し戸惑ってしまいました 
けれど溢れんばかりの笑顔を向ける彼に、この戸惑いを悟られるわけにはいきませんでした 

317: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 00:29:10.43 ID:bM9oF/lc0
「(休日だけど)今日学校だったの?」と何食わぬ顔で聞きました 
「昨日までに提出しなきゃだったプリントを出しに行ってたんだ」 
確か彼はそんな風に答えたと思います 
「じゃぁ何しようか」と目を輝かせる制服姿の男の子 
そうだ、彼には何の罪もないのに、 
こんなに屈託無い笑顔を向けてくれているのに、私はなんて事を気にしているんだ 
そう自分に言い聞かせ、嬉しそうに前を歩く彼について行きました 
美味しそうにご飯を食べたり、何をするにも楽しそうだったり、 
そんな彼に癒されながらも私は、人の目を気にしていました 
自意識過剰もいいところです 
世間から見たら、制服姿の男の子と 
どこからどう見ても化粧覚えたての女の子が一緒にいることなんて、 
何の違和感もないのに 
本当に馬鹿げています 


319: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 00:34:53.98 ID:bM9oF/lc0
「プリクラ撮りたい!」そう彼が言いだした時、少し躊躇した自分がいました 
けれど私も二人が一緒に写ったプリクラが欲しかったから「いいね」と快諾しました 
初めて二人で撮るプリクラに私達はハシャいでいました 
カメラの前で抱き締められたり、落書きに「大好き」と書かれたり、 
素直にどれもこれもが嬉しかった 
二人で浮かれながらシートが出てくるのを待っていたとき、 
ふと目を向けた先の光景に私は絶句しました 
大学の同級生二人が、笑顔でこちらを見ていました 

320: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 00:38:19.91 ID:bM9oF/lc0
「やっぱりゆうじゃん!」同級生二人が駆け寄ってきます 
「友達?」彼が私に問います 
「初めましてー、ゆうと同じ講義取ってます○○です」 
同級生はそう言いながら、彼のことを値踏みするような目で見ます 
「え、もしかして、ゆうの彼氏?」同級生の一人が声を弾ませ尋ねます 
「あ、えーっと、はい」彼が嬉しそうに答えます 
「えーーー!!!」同級生二人が騒ぎます 
私一人、下手くそな笑顔を貼り付けて、 
早くこの場を切り抜けなきゃと、ただただ焦っていました 

321: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 00:38:56.10 ID:qQ3HJe+V0
なんか切なくなってきた… 
けんごが傷つくのか… 

323: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 00:40:49.49 ID:bM9oF/lc0
お願いだからこれ以上話を振らないで、そう同級生二人へ強く思いました 
勿論そんな私の願いなんか知る由もなく、 
彼女達は楽しそうに 
「もー!ゆうずっと彼氏いないって言ってたじゃーん」と言いました 
私は彼の顔を見れませんでした 

同級生達はまだ続けます 
「え、制服だよねー?○○高だー!」 
「ねぇねぇ何年生?」 
聞かれてしまった、と思いました 
それはこの瞬間一番触れられたくないワードだったのです 

「高三です」 
彼がそう答えたとき、 
心臓を強く強く殴られたようでした 
「じゃぁ一個しか変わらないねー」 
そう騒ぐ同級生達の声が遥か遠くに聞こえました 

嘘をつかせてしまいました 
何も悪くない彼に、嘘を 


324: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 00:42:09.87 ID:zNHsfTIg0
ああああぁ…

327: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 00:43:31.10 ID:jVFMwBsKO
けんご 
カワイソス(>_<) 


しかし複雑だな 
ゆうちゃんの気持ちも痛い程解る… 

329: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 00:43:59.05 ID:nwnHBvna0
けんごがイケメンすぎる

330: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 00:44:11.43 ID:bM9oF/lc0
「じゃぁゆう!また来週!」 
同級生達は満足げに帰っていきました 
私はけんごの顔を見ることができませんでした 
知られてしまった、私がけんごの存在を隠していたことを知られてしまった 
頭の中でグルグルと言い訳を考えていました 


333: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 00:47:04.21 ID:48tJK97ZO
こういう時の友達もまた気が利かねーでズケズケ来るんだよなww 
逆に彼氏がスーツ社会人だったらサクッと掃けるくせによーww

334: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 00:47:30.88 ID:jVFMwBsKO
けんご 
よく空気を読んだな 

断言する! 
お前は社会でも出世する

335: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 00:48:24.10 ID:bM9oF/lc0
「ゆうちゃん行こうか」 
彼の声が優しくて、いたたまれなくなりました 
謝らなきゃ、そう思い口を開いた瞬間、 
彼は出口へスタスタと歩いていってしまいました 
小走りで追い掛け、やっと彼の横に並べた時に「ごめんね」と声をかけました 
彼はスタスタ歩きながら、ううんと首を振りました 
口元に笑顔を浮かべて 
そんな顔をさせてしまった自分が本当に情けなくて、 
何度謝っても足りないと思いました 

「でも」 
彼が歩みを進めながら、前だけを見ながら、口を開きました 
「本当に18なら良かった」 
悔しそうに顔を歪める彼を見て、言葉を失いました 

338: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 00:56:04.56 ID:bM9oF/lc0
何か言わなきゃ、そんなことないよって言わなきゃ 
でも今更何か言っても、全部が嘘臭くなってしまう 
言葉を探しながら、彼の歩幅について行きました 
そんな私に気付いた彼は、私に歩調を合わせ、 
「恥ずかしい思いさせてごめんね」 
まるで自分が悪いみたいな顔で、私に謝りました 
泣いてしまうんじゃないかと思いました 
それくらい苦しそうな顔をしていました 
でも私は何も言えませんでした 
「先帰っていい?」彼は私を見ずにそう言い、 
「気をつけて帰るんだよ」と付け加えました 
そしてスタスタと歩いていきました 

343: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 01:06:40.52 ID:BRzfOUMl0
いろんなことから逃げ続けた結果がこれか・・・あんまりだよ・・・・・

344: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 01:07:45.69 ID:zNHsfTIg0
悲劇のヒロインに浸りすぎだよゆうちゃん… 
彼を幸せにしてあげてぇぇぇおやすみー

346: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 01:10:08.55 ID:bM9oF/lc0
すみません・・ 
>>344 
ついに言われちゃいましたねすみません 

おやすみなさい

347: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 01:10:46.69 ID:iDaCKmDX0
そこはしょうがない 
タッチの南ちゃんだって新田の妹から見れば 
和也がタヒんだ途端、達也に乗り換えた糞遊び女にしか見えないんだから

352: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 11:27:39.02 ID:n/WWtmM30
ゆうちゃんのスイーツっぷりにイラつくわwww 

でも恋愛なんてそんなもんでしょ 
若いうちは周りの人間に見栄を張って、第三者の評価に左右されながら本音と建前の狭間で揺れ動く 
それはけんごも一緒だしな! 

つまらないプライドが自分にウソを吐かせる 
でもウソを吐くと最後に傷つくのはいつも自分なんだよな〜 

おっさんの横槍スマンm(_ _)m 
若い頃の甘酸っぱい自分の経験と重ね合わせながら読んでます

373: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 21:42:26.55 ID:bM9oF/lc0
彼の背中を見送り、私はふらふらと周辺にあったベンチに座り込みました 
「恥ずかしい思いさせてごめんね」 
彼の言葉がグルグルと頭を巡っていました 
そうです、それが全ての原因です 
私は彼を恥じていたのです 
彼と付き合っている事が人に知られるのは、恥ずかしい事だと思っていたのです 
何が恥ずかしいか、それは彼が高校一年生だということでした 
でもそれはけんごのせいではない 
そうです、けんごは何も悪くないのです 
むしろ彼は、とても優しいのに 
とても暖かいのに 
とても私を好いてくれているのに 
私は彼が3つ年下というだけで、彼がまだ高校生というだけで、 
彼の人間性.を全てないがしろにしたのです 
彼という人間を否定したのです 
恥ずべきは自分自身のモラルの低下でした 


376: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 21:46:39.90 ID:bM9oF/lc0
私はまた自分本位に彼を傷つけたのです 
彼を本気で思いやることなく、ただ自分のことだけしか考えていなかった 
それがこうして結果となって表れました 

彼の後ろ姿を思い出しました 
いつもこういう時は、小学生だった彼の後ろ姿を思い出します 
そして今日の彼の後ろ姿 
彼の傷ついた後ろ姿を放っておけないと思いました 
傷つけたのは私だけど、会いたいと思いました 
会いたくない、別れたい、嫌いになった、そんな風に言われるかもしれないけど、 
彼に会いたいと思いました 
謝りたいと思いました 
気持ちの全てを話したいと思いました 

377: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 21:53:18.55 ID:bM9oF/lc0
こんな考えも自分勝手な考えに変わりないのだけど、 
私は「会いに行ってもいい?」と彼にメールをしました 
「今日?」と返ってきたメールに「今日」と返しました 
しばらくして「解った」と返信がきて、すごく安堵したのを覚えています 

私はその足で彼の家に向かいました 
「玄関開いてるから入ってきて」という彼のメールに従い、 
彼の部屋ノブをドキドキしながら回しました 
そこには、ドアに背を向け、ベッドに寝転んでいる彼が居ました 
制服がシワクチャに投げ捨てられていました 

380: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 21:58:50.73 ID:bM9oF/lc0
私はベッドの前に座り込み、「けんご」と声をかけました 
「うん」彼が小さな声で返事をしてくれました 
「けんごにね、話したいことがある。いい?」と尋ねると、彼はしばらく黙り込みました 
「聞いてほしいんだけど、だめかな?」 
そう再び声をかけると、けんごはガバッと上半身を起こしました 
「ゆうちゃん待って、俺に先に話させて」 
私の方を向かない彼のその申し出に、私は別れの言葉を覚悟しました 


383: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 22:05:46.35 ID:bM9oF/lc0
「俺ね、全然気付いてなかった」 
「普通に考えたら、3つも年下の彼氏なんか恥ずかしいに決まってる」 
「ゆうちゃん達からしたら全然ガキだよね」 
「俺馬鹿だからそんなの全然気づかなくて、ゆうちゃんを学園祭に誘っちゃったり、 
ゆうちゃんの友達に彼氏だって言っちゃったり」 
「嫌だったよね、ごめんね」 

彼から出てくる言葉は、全て自分を責めるものでした 
私は首をブンブン横に振りながら聞いていたけれど、 
彼はそれに触れず、更に言葉を続けました 

「あのね、友達には俺のこと話さなくていいし、 
何なら今日みたいに俺の年齢嘘ついてもいいから」 
「って言うか、俺もう制服で一緒に歩いたりしないから」 
「だから俺がハタチになるの、一緒に待ってくれない?」 

彼の言葉の真意が掴めなくて、ただ素直に「え?」と聞き返しました 


387: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 22:09:47.39 ID:bM9oF/lc0
「あのね、俺がハタチになったら、ゆうちゃんは23になるよね」 
「俺が30になったら、ゆうちゃんは33になるよね」 
「俺たちがもう少し大人になったら、3つの歳の差なんて、 
今みたいに言葉にしてもそんなに気にならなくなると思うんだよ」 
「だから、3つの歳の差を恥ずかしいと思わなくなる歳まで、 
とりあえず一緒にいてほしい」 
「それまで、周りには俺の存在隠してていいから」 


389: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 22:12:44.06 ID:bM9oF/lc0
この時の感情を言葉にするのはとても難しいので率直に言うと、 
とてもけんごを好きだと思いました 
こんな事を思い付けるけんごを、こんな風に私のことを思ってくれるけんごを 
間違いなくこの瞬間、私はけんごに二度目の恋をしたと思います 


392: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 22:14:12.77 ID:zNHsfTIg0
うわーけんご正論よく気づいた 
しかもそれまで一緒にいてwwwwwってこのやろうwwwwwwww 
けんごかわいいな

393: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 22:14:24.94 ID:jOD9x29KO
16歳にそこまで言わせちゃうのかよ…

395: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 22:14:59.57 ID:kbxpHOiL0
いいなあ…あまずっぺえ

398: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 22:17:43.36 ID:bM9oF/lc0
「なんでけんごが謝ったり自分を責めるようなこと言うの」 
「けんごが年下なのは、けんごのせいじゃないでしょ」 
「どれもこれも、歳の差を恥じた私が悪いんだよ」 
「こんなに素敵な彼氏が居るのに胸を張れなかった自分が、何より一番恥ずかしいよ」 
「本当にごめんね」 
「ハタチまでとか言わないでよ」 
「別にけんごがハタチにならなくたって、私、今からでもみんなにけんごを自慢したいよ」 
「私の彼氏は16歳なのに、私より全然大人なんだよって」 
「私の彼氏はすっごく可愛くてかっこいいんだよーって、 
16歳のけんごを自慢するよ」 
「だから、年齢なんか気にしないで、ずっと一緒にいようよ」 
恥ずかしながら、最後はもう泣きながらの訴えでした 

でも彼も泣いていました 
久しぶりに、いや、初めて彼のこんな涙を見ました 
しばらく二人でグシグシ泣いていました 
私が返事を促すように手を握ると、うんうんと頷いてくれました 

400: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 22:18:29.84 ID:XTIEBp540
何だろうこの忘れかけてたピュアな気持ち。。。。 





。。。壁叩き、いや、壁頭突きしてくる。

401: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 22:18:56.51 ID:zNHsfTIg0
あうあう涙がでてきた…

404: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 22:24:48.87 ID:bM9oF/lc0
そして私は一つ提案をしました 
「本当の恋人同士になろう」と 
そうすれば今みたいな不安は全部吹き飛んで、 
自分達の関係に自信が持てるはずだからと 
そう言うなり私は上着を脱ぎました 
やっと言葉の意味を理解したらしい彼は、目を見開いてイヤイヤしました 
「駄目だよゆうちゃん」「なんで?」「いや、親帰ってくるし!」 
「気になるならウチでもいいよ」「いや、違う、そういうことじゃなくて!!!」 
アワアワと騒ぐ彼の意味が分かりませんでした 
正直言うと、喜んでくれるんじゃないかと思っていたのに 
「いや、だって、俺、ゆうちゃんのこと昔から知ってるじゃん」 
「なんか昔からゆうちゃんは俺の中でキラキラしてて」(?) 
「だから未だに俺ゆうちゃんを抱きしめるだけでも凄い緊張するのに」 
「俺こんなだから、多分ゆうちゃんと最後までなんてできないよ」 
顔を真っ赤にし、眉毛を八の字にして騒いでいる彼 


407: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 22:29:16.07 ID:+eUI/Drm0
さすが幾度と無く経験してる手錬は迷いがありませんな

408: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 22:29:43.65 ID:/S/MttJeR0
さすが遊び女

410: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 22:30:43.37 ID:bM9oF/lc0
何かそう言われると書きづらいな

414: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 22:33:31.05 ID:bM9oF/lc0
まあいいや遊び女でw 


「何その言い方、じゃぁ他の子とするわけ?」 
しびれを切らしてこんな言い方をすると、 
「いや、そういうわけじゃないけど、でも、ごめん、今日は無理」 
彼は涙目でそう答えました 
元彼とだいぶ勝手が違うので戸惑いました 

でも二人の関係に何かしら自信をつけたかった私は、 
「じゃぁそれとは別にもう一つ、本当の恋人同士しかしてはいけない行為がある」と 
第二候補を上げました 
まぁベロチューだったんですけど、彼はそれすら嫌がりました 
「まだ歯磨いてないし」とかなんとか言って騒ぎます 
「じゃぁいいよ」 
これでも一応恥を忍んで提案していた私は、ふて腐れて見せました 
まぁ本当に恥ずかしかったんですが 

419: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 22:39:07.13 ID:bM9oF/lc0
「じゃぁ言うけど」彼はそんな私を見て口を開きました 
「情けないけど俺、そういうの全部初めてなんだよ」 
「だから多分上手にできないし」 
「ゆうちゃんは彼氏としてただろうけどさ…」 
最後の言葉につい「ごめん…」と反応してしまいました 
しばらく重い沈黙が続き、けんごが「あーもーやだ」と声を上げました 
「ゆうちゃん元彼とそんなことしてたんだよね、いや、そうだろうなとは思ってたけど」 
唇を尖らせて彼は憤慨していました 
そうだ、私はお古なんだ、と思いました 
私も初めてなら良かった 
私も全部の初めてをけんごと共に経験していきたかった 
なんだか神聖なものを前にして、自分はすごく汚れていると、 
相応しくないのだと、自分の気持ちが沈んでいくのが解りました 

422: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 22:41:01.20 ID:8HF7P+CU0
ゆうちゃんの気持ちとてもよくわかる

426: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 22:43:07.80 ID:bM9oF/lc0
私のそんな様子を見て、 
けんごは「ごめんね、ヤキモチだから」と申し訳なさげな声を出しました 
気を使わせないような態度を取ったつもりでしたが、 
けんごは何かを感じ取ったようで 
「ゆゆゆうちゃん、やっぱりチューしていい?」 
くぐもった声でそう言いました 
「いいの?」と私は聞きました 
それは「私でいいの?」という意味を含んだものでした 
「したくなったっ」と目尻を下げて笑う彼を、大好きだなぁと思いました 
きっと、無理してるだろうな、と思ったから 
確かに彼のそれは不器用で不慣れなものだったけれど、 
「ちゅーってこんなにいいものなんだ…」と呆けながら呟く彼が 
馬鹿馬鹿しくて愛しかったです 


427: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 22:44:29.53 ID:vblkmzRM0
イ谷に言う歯がカチカチ当たるウブッぽさですね、わかりますん

429: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 22:51:23.33 ID:bM9oF/lc0
それからしばらく段階を踏んで、その歳のバレンタインに一線を越えました 
お気づきでしょうが、生々しい描写は避けております申し訳ないです 
ただ事後に二人で感動して泣いたことだけお伝えしておきます(耳打ち) 
「俺が18になったら結婚する?」と雰囲気に呑まれて言っちゃう子供の彼に、 
「ううん、それから4年待ってる」と告げました 
「子供の頃けんごに沢山待っててもらったから、次は私の番だよ」と 

彼には大学へ行ってもらって、就職に就いてもらわねば、と思ったのでwえへ 


433: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 22:55:03.87 ID:GCRphbdC0
38のBBAだが泣いてる! 
なんでこんな汚れてしまったのか! 
。・゜・(ノД`)・゜・。

435: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 22:55:45.33 ID:M0ZxoHDt0
すっっっごいもだもだするわ 
まだ全然おねショタだと思ってる 
かわいいよお…

437: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 22:56:27.89 ID:bM9oF/lc0
そんな感じで私達の交際は順調に続いておりました 
特筆すべき大きな喧嘩もありませんでした 
彼との思い出を少し語るとするならば、 
彼が高3の体育祭、「応援団長になったから見にきて」と誘われて、 
初めて彼の高校行事に参加しました 
頑張る彼を見ていて誇らしかったけど、少し恥ずかしかったのを覚えていますw 
演目が終わり、彼に声を掛けようとしましたが、 
彼の周りは後輩女子でいっぱいで気が引けました 
そんななか「ゆうちゃん」と声をかけてきたけんご、後輩女子の視線は一斉にこちらに向きました 
「年上じゃん、あれ」と、jkに「あれ」扱いされたことを今でも鮮明に記憶しています 

438: 名も無き被検体774号+ 2012/10/18(木) 22:57:53.53 ID:vblkmzRM0
>>437 
あwwwwwwれwwwwww 
最後でわらかすなやwww

444: ◆DuoCt8/SKk 2012/10/18(木) 23:04:06.37 ID:bM9oF/lc0
そして彼の高校の卒業式も出席しました 
校庭に出てきた彼が一目散にこちらへやってきて、制服のボタンをくれました 
嬉しかったけど、少女漫画のヒロインになったようで赤面しました 
しかもその光景を彼の同級生達がキャーキャーはやし立てて、 
タヒぬほど恥ずかしかったのを覚えています 
あとは彼が大学生になり、19の歳に一人暮らしを始めたので、半同棲を経て、 
今一緒に暮らしています 
ちなみに私は短大を卒業して、接客業に励んでおります


引用元:http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news4viptasu/1350147528/
   






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