前編 後編

134:  2011/11/04(金) 14:56:12.49 ID:LgOIUAUSO
それからも、毎日この事で悩んでいたが、誰にも言えなかった。 
誰にも言えなかったのは、私の中では「帰りたくない 」という気持ちがあったので 
誰かに「帰った方がいい」「帰りなさい」言わるのが怖かったから 

その意見が正論で、自分が勝手な事も自覚していたので余計に話せず逃げていた。 

マキコさんはまだ私を疑っていた。 
居酒屋の時みんなで馬鹿話してて、私は普通にしているつもりでも 

「1今日ノリ悪いね、何かあったっしょ?」 

など何回も聞いてきていた。 
私はその度に、はぐらかしていたが、回数が多くなるにつれ 

「別に何もないっすよ、別にのってるじゃないすか」 

と、少し苛立った返しをしてしまう事もあった。 
マキコさんはそれでも冗談で返してくれたが 
別に何も悪くないマキコさんに八つ当たりしてしまい、帰宅してから自己嫌悪していた。 

そうなるのが嫌で、忙しいふりをして若干マキコさんを避けたりもした 

話す時はいつも通り、ふざけたり冗談言ったりして、避けてるとは悟られないよう自分なりに頑張っていたが 

上辺の態度が嫌いなマキコさんにはそんな物通用しなかった





135:  2011/11/04(金) 15:11:40.99 ID:LgOIUAUSO
そんなこんなで6月、ギクシャクはしながらも、マキコさんとはまだ仲良かったし 
居酒屋に新人さんが入ったり、雑貨屋も忙しかったりで、「何か」が変化している事に私は一切気づいていなかった。 

そんなある日、雑貨屋の終わりに、たまたま藤井さんに会った。 
藤井さんは2月いっぱいで辞めた後、就職して美容師になっていた。 
久しぶりだったので軽く話していたら藤井さんが思い出したように言った 

「あ!1ちゃんこの前は来なかったけど、今度はちゃんと休み取って参加してよ〜!」 

藤井さんが言ってる内容が分からずにいたら藤井さんも不思議そうにしていた 
嫌な予感がして心臓がバクバクしていた 

「ほら…この前、久々にマキコさんと修三さんと翔と俺、集まって、1ちゃんは仕事だから来れないって」 

そんな事があったなんて、私は一切聞かされていなかった。 
例え本当に仕事で来れない時も、いつもなら必ず誘いの声は掛けられる 
マキコさんはどんな飲み会も絶対にいつも私を最初に誘ってくれていた。 
むしろ 
「今度の日曜さ〜〇〇行きたいんだけど、他に誰誘おっか」 
など、私とマキコさんで決めるみたいな感じで 

藤井さんは変な表情をしていたが、私は絶対に悟られたくないと、必タヒになりながら笑ってごまかし 
「今から居酒屋だからまたメールします」 と言って去ってしまった。 

藤井さんと別れて10メートルくらいたった所で私は自分が笑っていない事に気付いた。

136:  2011/11/04(金) 15:25:01.75 ID:LgOIUAUSO
その日の居酒屋 

なんとか出勤したが、正直頭の中がぐちゃぐちゃで、帰りたかった。 

制服に着替えて、店に向かってる途中、マキコさんと誰かが喋っていた。 

私に気付いたマキコさんが 

「1おはよ!」 

と言ってきた。
いつもと変わらず笑って声を掛けてくれたが、その時の私は疑いの心でいっぱいだった。 

本当は私に苛ついてるんじゃないのか、嫌っているんじゃないのか 
義理で仲良さそうにしてるんじゃないのか 
マキコさんの事はよく分かっているはずなのに 
そんな被害妄想でいっぱいだった。 

マキコさんの挨拶に、私は目を合わせないまま「おはようございます」とだけ言って素通りした。 

後ろでシーンとしたマキコさん達の感じが伝わってきたが、私は表情を確かめる事が出来ず、そのまま出勤した。 

この日、私はマキコさんと必要以上の事は話さなかった。 
マキコさん以外の人とは普通に話していたので、様子がおかしいとかは周りには思われなかったと思う。 

ただ、終わった後 
いつもならマキコさんとジュース飲んだり喋ったりを毎日していたのだが 
その日、私は何も言わずに先に帰った。 
完全に一時の感情による物。 
冷静になれば、色々事情があったのか、とも思えたのに。 
私はガキだった。 
この日、私は完全に判断を間違えたのだった。

137:  2011/11/04(金) 15:42:23.23 ID:LgOIUAUSO
次の日から、事態は変わった。 
マキコさんは私にほとんど話掛けてこなくなった。 
私もマキコさんと話さなかった。 
お互いに他の人とは普通に話していたので、喧嘩みたいではなかった。 
まるで、初めから仲良くない人達みたいな感じになっていた。 
仕事中の私は完全に以前の人間関係に冷めた私に戻って、こんなもんだ、とふわふわした、地に足が着かないような感じで過ごしていが 
一日が終わって、家に帰って、鍵を閉めた瞬間、毎日寝るまで号泣していた。 

本当この時期、多分一ヶ月くらい、毎日帰ってから目茶苦茶に泣いていた 

多分ちょっと頭おかしくなってたと思うww 

本当に、本当にこの一ヶ月は地獄だった。 

居酒屋で、他の人とは普通に話していたが、ふと 
「なんか、最近、全然言葉を発してないな」 
と思う事が多くなった。 
それだけ今までマキコさんと話して、笑っていたのだと思い知った。 
家で泣いてる時、色んな事を思い出していた。 
飲み会たのしかったなー、とかクリスマスたのしかったなー、とか 
泣いてるのに、思い出して笑ったりしていたww 

昼は冷めてて、夜は熱く泣き尽くした日々を過ごしていた6月の後半、多分最後の涙が尽きたのだろう 

ふと 

「しゃーない、地元帰るか」 
と思った。 

本当、仕方ない、と思った。 
もうこの場所に縋り付く、理由が無くなってしまった。と 
本当は、居酒屋も雑貨屋も好きになっていた。 
前みたいにマキコさん達とみんなで仲良くしたかった。 
でも、きっともう無理だ仕方ない、帰ろうと思ったきっかけはそれだけ。 
本当に最後まで勝手だった。 

7月いっぱいで居酒屋を辞める事を、涼子さんに伝えた。 
マキコさんには、まだ言えなかった。

138: 名も無き被検体774号+ 2011/11/04(金) 15:48:55.06 ID:Djw9lABs0
ハラハラ・・・ドキドキ

139:  2011/11/04(金) 15:55:49.91 ID:LgOIUAUSO
居酒屋を辞めると決めてから、少しだけ気が楽になった。 
6月の終わり、一人で休憩してたら翔が話し掛けてきた 

「1、7月で辞めるの?」 

涼子さんから聞いたらしい。凄いびっくりしてた。 
なんか笑ったww 

1「うん」 

翔「えーやだなあ寂しいじゃん…」 

1「ありがとうwもう疲れちゃってさー」 

翔「ていうかさーなんかあったのマキコさんも心配してるんだよ」 


マキコさん、という単語が出てきてドキっとした私は、思わず強引に話題を変えた 


1「いやいや!それより、私三日後誕生日なんだよ!何かちょうだい!」 

翔「あ!そうじゃん!いいよ!何がいい?」 

1「え!本当に何かくれんの?いーよw冗談だよw」 

翔「いーよいーよ!あげるよ!ww」 

1「マジで!じゃあオールドファッションw」 

翔「オールドファッションww了解ww」 


私とマキコさんが話さなくなってからマキコさんと仲良い翔とも必然的にあまり絡まなくなっていたので久々に翔とゆっくり話した 
やっぱりここは楽しいな〜辞めたくね〜な〜 
と思ったがもう7月で辞めるのは決まっている 
人も募集してる。 
気楽になった次は、やっぱり寂しくなった

140:  2011/11/04(金) 16:10:01.31 ID:LgOIUAUSO
6月も末も末 
そして私の誕生日。 
居酒屋に出勤したら、涼子さんに言われた 
「1、7月いっぱいていう事になってたけど、思ってたより早く人集まりそうだから、もし早めに終わりたいなら6月いっぱいでも大丈夫そうだよ。どうする?」 

最初私は出来るだけ早く辞めたい、と言っていた 
とにかくマキコさんと口を利かない日々がしんどかったし、7月は雑貨屋も忙しいので 
だから私は涼子さんの問いにお願いしますと言った 
最終的に7月頭数日だけ出勤する事になったが、私の出勤日数はもう片手で余るくらいに迫っていた。 
そしてその日もいつも通り終了して、帰ろうとしたら翔がミスタードーナツをくれた 

翔「昼に買ったから時間経っちゃったww頑張って今日中に食べて」 

オールドファッション以外にもチョコファッションやポンデリングなど大量に入った袋を買ってきてくれて とても感動した。
辞める事が益々寂しくなってきた。 
なんか色んな物が湧き上がってきたんだよね 
寂しい、嬉しい、辛い、懐かしい、でも悪い気分じゃない 
痛いけど優しいみたいな 

そんなホクホクした気持ちでドーナツを抱えて家路についている途中 

着信が鳴った。 

ドーナツやら荷物やら抱えて手が離せない状態だったので家に着くまで私は電話を無視して、部屋で腰を下ろして電話を確認した 


マキコさんだった。

141: 名も無き被検体774号+ 2011/11/04(金) 16:20:43.90 ID:/DkOZP6v0
>>140

俺もオールドファッション好き!

144:  2011/11/04(金) 16:37:13.31 ID:LgOIUAUSO
>>141
 
オールドファッションは神 
チョコファッションは小悪魔

145: 名も無き被検体774号+ 2011/11/04(金) 16:57:37.64 ID:/DkOZP6v0
>>144

ポンデリングはライオン

146:  2011/11/04(金) 17:02:35.24 ID:LgOIUAUSO
>>145
 
エンゼルクリームはソースウィートマイエンジェル

142:  2011/11/04(金) 16:33:58.48 ID:LgOIUAUSO
この時点で、本当に私はマキコさんと一月近く口聞いてなかった。 

酷い日は挨拶すらしなかった事もある 

なのに、不思議と、気まずいという気持ちも、緊張するという気持ちも湧かず 

もう飛び上がる勢いで慌ててマキコさんに電話を掛け直した。 

きっと諦めた心の奥底で、臆病だった私は待っていたのだと思う 

一番最初に話し掛けてくれた時みたいにまたマキコさんが唐突に脈絡のない話をしてくれるのを 

自分からは何も言えないくせに、本当ヘタレで勝手な奴でした。 


1「マキコさんどうしたんですか?」 

マキコ「ちょっと!今どこいんの?」 

1「え、え、え、家です!」 

マキコ「はあ?なんでよ?」 

1「え、え、え?家じゃだめですか?!」 

マキコ「当たり前よ!今日あんた誕生日じゃん!もう、今から行くから家の前出ててよ!」 


ちょっと意味が分からなかったが、マキコさんが来るというのでそんな事考えてる余裕も無く、居酒屋の制服のままでマンションのエレベーター降りて家の前出た。 
数分後、単車に乗ったマキコさんが、でっかい紙袋を持って走りにくそうにやってきた 


1「マキコさん?どうしたんですか!?」 

マキコ「どうもこうも、あんたはもー…!はいこれマキコと修三から」 

1「ありがとうございます…マキコさん、あの、私、」 

マキコ「ていうかあんた!6月いっぱいで辞めるんでしょ?(辞めるんでしょ?が優しかったww)涼子さんから聞いたよ」 

1「は、はい、ゴメン、な」 

マキコ「あーもういいのよ辞めるのは別に気にしなくて!!なんでマキコじゃなくて涼子さんに先に言うのよ!!」 

1「え、あ、え?」 

マキコ「なんでよりによって涼子さん!なんで涼子さんあーもうムカつく!!」 

1「さ!!サーセンwwww」 


そっからは普通に少し話して、マキコさんは帰っていった。 
本当、今まで一月も口聞いて無かった事実なんて、無かった事のように私達は前通りに話した。 

マキコさんから貰ったのは目茶苦茶可愛い、赤いランプだった。 

この辺には無い、とあるショップの物だったので、当日用意した物でない事は分かった。 
私はまたもや寝るまでずっと号泣してたが、今度は嬉し涙だった。

143:  2011/11/04(金) 16:36:19.09 ID:LgOIUAUSO
仕事までのタイムリミットです!また来ます 
あともう1クライマックスで終わりなので、今度こそもう少々お待ち下さい

147: 名も無き被検体774号+ 2011/11/04(金) 17:12:37.32 ID:iJGWGtmX0
>>143

1仕事頑張ってな〜ノシ

149: 名も無き被検体774号+ 2011/11/04(金) 17:22:29.99 ID:o8TSp4+40
あれっ?おかしい・・・ 
俺こういういかにも女っぽい葛藤ってめんどくさいとか思うし、普段どちらかというと嫌いなのに 
なんだろう、なんか目から変な汁が・・・ 
切ねえ、だけど少しほんわかしてる自分がいる 
最後にマキコさんに正直な気持ちを伝えてから別れていて欲しいな

150: 名も無き被検体774号+ 2011/11/04(金) 19:43:19.95 ID:u9JoMmg6P
自分の古傷をぐりぐりえぐられてる 
ちょっと泣きそうになった

152: 名も無き被検体774号+ 2011/11/04(金) 20:50:23.36 ID:yRdKZuOb0
いよいよクライマックス近いんかな 

154:  2011/11/05(土) 00:11:29.48 ID:N9/pQypxO
みなさんありがとう 
1です仕事終了しました 
今からラストスパートかけたいと思います 
ゆっくりでいいという温かいお言葉頂きましたが、多分今後もっと忙しくなって今以上に書く暇が無くなると思うので出来れば今夜終わらせたい…! 
眠くない方お付き合い頂けたら嬉しいです

156:  2011/11/05(土) 00:39:24.07 ID:N9/pQypxO
それから数日後、私の居酒屋生活は一年半で円満に終了した。 
小さい花とケーキを貰い、帰ろうとすると、マキコさんに声を掛けられた 
誕生日後は全くもって前通りマキコさんと超仲良しの関係に戻っていたww 


「飲みにいこっか」 


物凄い久しぶりの、マキコさんとの二人飲みだった。 
マキコさんと二人だけで行った送別会は静かで穏やかだった。 
たわいもない話で馬鹿みたいに笑ったり、思いで話してまた笑ったり 
そんなふうに話していたら、ふとマキコさんが呟いた 

「マキコ、五年間この居酒屋で働いてんじゃん。今まで色んな子と仲良くなったけどさ、そん中でも、ここまで、休みの日とかクリスマスまで一緒に居たのはあんたが初めてだよ」 


「毎日飲み行って、こんな笑ったのは、あんたが一番だったよ」 


この時、私もです、と言いたかったが胸が詰まって言葉が出てこなかった。 
嬉しいやら恥ずかしいやら酔っ払ってるやらで、私は変に笑って 

やっとの思いでこう言った。 

「私も、マキコさんみたいな人に出会ったのは初めです。多分この先も、マキコさんくらいの人には出会えないんだろうなー」 

そんな私に、マキコさんは「当たり前よ!」と言って笑って 
その後はまた馬鹿みたいに飲んでかなり酔っ払った。 
私達がけっこう出来上がってきた頃に、仕事が終わった修三さんも来た。 
それから修三さんと三人で飲んで、深夜三人で歩いて帰った。 

酔っ払ったマキコさんは私達の何メートルか先を歩き、その後ろで修三さんと私は並んで歩いていた。 

その時、修三とこんな話をした。 


修三「1ちゃんも、とうとう、あそこ(居酒屋)から居なくなっちゃうのか〜」 

1「はい、寂しいです」 

修三「マキコは、きっともっと寂しいと思うよ。オレはオレが居なくなっても1ちゃんがいるから大丈夫だと思ってたけど」 

1「はい…」 

修三「1ちゃん、1ちゃんはずっと、マキコの味方でいてあげてね。居酒屋辞めても、どこに行ってもずっと。マキコ1ちゃんの事大好きだから。」 


ご機嫌に酔っ払いながらフラフラ歩いていたマキコさんを見つめながらこう言った修三さんの姿は今でもハッキリと思い出せる。 

修三さんの言葉に、私はこれでもか、というくらいの首を大きく振って頷いた。

157:  2011/11/05(土) 00:51:21.33 ID:N9/pQypxO
居酒屋を辞めた私は、前より少し暇になった為 
7月頭、休みを貰って帰省した。 
一泊二日、かなり久しぶり帰省だった。 
久々に会った家族はみんな優しかった。お姉ちゃんももう怒ってなくて、私の体調を心配してくれていた。 
私はこの時来月くらいに、地元に帰る事を家族に伝えようと思っていた。 

しかし中々タイミングが掴めず、言えずじまいで、とうとう二日目の夕方になってしまった。 

夕方、お母さんが帰る前に二人でご飯を食べに行こうと言ったので駅の近くの居酒屋に行った。 

私は居酒屋にいる間、言わなければ、言わなければ、と思いながらも関係の無い話ばかりしていた。 

関係の無い話とは、主にマキコさんの話だった。 

マキコさんという人が居て、面白い人で、優しい人で、でも厳しい人で 
すき焼きやカレーを作ってくれた 
クリスマスも一緒にしてくれた 
誕生日も祝ってくれた 

そんな話をずっとしていた。 
お母さんは終始ニコニコ笑って聞いていた。

158:  2011/11/05(土) 01:05:47.01 ID:N9/pQypxO
雑貨屋の事も話した。 
忙しくて、怒られるけど、自分が絵をかいたコップが売れた。 
計算が得意になった。 

いつの間にか夢中で話していて、気が付けば、新幹線の時間が迫っていた。 

時間が無い、そう思った私は慌てて話を変えて切り出した 

「会社の話聞いたよ、もう居酒屋も終わったし、8月に帰ってくるから」 


そう言った瞬間、今までニコニコしていたお母さんの顔が変わった。 
そして、真剣な顔で言った。 

「帰ってきちゃ駄目だよ。そんなに頑張ってるのに、こんな事で帰ってきたら駄目!絶対に後悔するよ」 


予想外の反応に、私は戸惑って、でも帰ってきたら家賃いらないから給料そのまま家に入れられるよ、忙しい時は家事も手伝えるよ 
とか言っていたら、お母さんに「別にあんたの給料なんてあてにしてないwww」と笑われた。 

でも、イマイチ納得の出来なかった私は、学校辞めたのに、よそにいる意味ないじゃんか、と言ったら 


「働いて自分で生活して、その上マキコさんみたいないい人に出会えたのに、意味ないなんて言うな、学校だけが勉強じゃないよ」 

と言った。 

そこで私の時間切れになり、お会計を済ませ駅に向かった 
帰りの新幹線を待つ間、お母さんは一緒に居てくれた。 
今度こそ時間が無いと思った私は、今度は躊躇わずお母さんに伝えた。 


「もうちょっと、頑張ってみる」 


お母さんは嬉しそうに頑張って、と言って、また私の忙しい日々は始まった。

159:  2011/11/05(土) 01:20:41.80 ID:N9/pQypxO
8月、雑貨屋のみの生活になった私は前以上に雑貨屋の仕事に情熱を注いでいた。 
なんかこの時期はもう、怒られつつも店長とは結構仲良くなってて 
鬼コーチとゆとり馬鹿から鬼コーチと頑張るのろまな亀くらいにはランクアップしてたと思うww 
そんな夏の終わり 
マキコさんからビアガーデンに行こうと誘われた 
なんでも、デパートの屋上で長年続いてたビアガーデンで今年を最後に閉まるらしく、記念に行ってみよう、との事だった。 

久々に居酒屋の仲良しオールスター全員集合で夕方から集まりビアガーデンを堪能した。
無茶苦茶飲むし、食う集団だったので結構ビアガーデン荒らしみたいになっていた 
飲み放題をいい事に、全員両手にジョッキを持っていたww 

そんな感じで、夜は更けていき、長年ありがとうございましたみたいなアナウンスがビアガーデン内に流れ始めた 
するとその瞬間大きな花火が夜空に咲いた 
例年は花火などなく、サプライズのサービスだったという 
ジョッキを持ったままマキコさんが 

「最後の花火だね」 

と言った。 

そしてそれは本当に、私にとってこの土地での最後の花火になった。

161:  2011/11/05(土) 01:30:48.52 ID:N9/pQypxO
夏が終わって9月、私は雑貨屋で新人さんに教えるようになっていた。 
仕事の方は相変わらず忙しく、順調だったが、実家の方はやはりまだ思わしくなかった。 

度々お姉ちゃんに電話を掛けて様子を聞いていたが、どうやらその時はお父さんの体調があまりよろしくないようだった。 

来月検査をする、でも1は心配しなくていい、帰ってこいって言ってるんじゃないからね 

お姉ちゃんは前に私に怒った事を気にしているようだった。 
そんな優しさが、怒鳴られるよりも胸に痛かった。 

私の中で、もう一度迷いが産まれ始めた。 
やっぱり帰るべきじゃないのか、帰らなければいけないのではないか。 
一日に何度もそう考えるようになった。

162:  2011/11/05(土) 01:41:41.11 ID:N9/pQypxO
うだうだ悩んではいたものの、ハッキリとした答えが出せないまま、季節は少しづつ肌寒い晩秋。 

雑貨屋の仕事終わりに、マキコさんから着信が入った。 
修三さんと二人で飲んでいるので参加しないか? 
との事だった。 
この日店長にコテッコテに怒られ、家の事で悩みまくっていた私は酒なんて飲める状態じゃなかったが精神的にどうしてもマキコさんに会いたくて二つ返事で承諾した。 

合流したマキコさん達は既にいい感じで、そのままカラオケに行った。 
いい感じのマキコさん達に早く追いつかねば、と思った私は普段の倍のスピードで酒を飲みテンションを上げた。 
この時のテーマは 
「ブルーハーツとハイロウズしか歌っちゃいけないカラオケ大会」 

3時間ぶっ通しで三人でブルーハーツとハイロウズのみ歌ったwww 
歌いきったwww 


ここまでは、いつも通りの楽しい飲み。ここまでは。 

しかし、この後次の店で、私にとってこの土地最大の事件が起こってしまうのだった。

163:  2011/11/05(土) 01:56:23.76 ID:N9/pQypxO
カラオケを出て、次に行ったのはマキコさんの知り合いがやってるダイニングバー 

そこでは最初、普段にご飯を食べながら話していた 
この時、確か私は一年くらい彼氏がおらず 
話題はそのネタだった。 
彼氏早くみつけろー 
修三の友達紹介するよー 
まではちゃんと言葉で聞こえてた。 
なんていうか、例えるならバッドトリップみたいな 
今まで普通に話していたのに、急に周りの音声が聞こえなくなった、同時に物凄い、何故か分からないけど物凄い不安が襲ってきて、ネガティブな感情がうわーと胸に広がった。 
お父さん大丈夫なのかな 
お姉ちゃん大丈夫かな 
私は帰らなくていいのかな 
急にそんな気持ちがどんどん頭を回って気分が悪くなってトイレで吐いた。 
普段なら吐いても全部出してしまえばスッキリするのにこの時はどんなに吐いても一行に悪くなるばかりだった。 
ついに立ち上がれなくなった。 
もしや、これが噂の、急忄生アルコール中毒 
嫌な予感が頭を過ぎった。なんとかしなきゃ、思ったが体が動かない 
30分位トイレに篭った所で、トイレのドアが無理やりこじ開けられた 
必タヒな顔をしたマキコさんが居た。

164:  2011/11/05(土) 02:12:19.87 ID:N9/pQypxO
マキコさんの顔を見た瞬間、私は「救急車呼んで下さい」みたいな事を言ったと思う。 

そんな私に、マキコさんは「馬鹿!救急車なんかよんだらあんた大事になるよ!タクシー呼ぶから今日は帰りな!」みたいな事を言ってタクシーを呼んでくれたと思う 
(すんません、この辺記憶曖昧) 

気が付いたら私はタクシーの運転手さんに、「早く降りて下さいよ〜」と言われ、家の前に来ていた。 
しかし体が動かない。 
エレベーターすら乗れない。 
私はタクシーの運転手さんに「病院行って下さい、開いてるとこ、どこでもいいんで」と言って 

すこし離れた病院に一人で向かった。結局動けない私を、タクシーの運転手さんが受付まで運んでくれた。 

私はこの時、自分は確実に急忄生アルコール中毒だと思っていたが 

私の姿を見た看護師さんは真っ先に私の体を抱え、口元に紙袋を持ってきた 

「あんた、自分が過呼吸になってんの気付いてる?」 

そう言われた所で、私の意識は朦朧とし始めた。 
最後の記憶は看護師さんとの少しの会話 

看「今すぐ家族の人に来てもらいなさい、連絡先だけ教えてくれたら寝てていいから」 

1「出身こっちじゃないんで一人です」 

看「じゃあ、知り合いでも友達でも誰でもいいから!とにかく誰かの連絡先教えて」 

1「絶対に嫌です、お願いですから誰にも連絡しないで下さい」 


もうここで完全に意識は途切れた。 
時刻は深夜2時くらいだったと思う。

165:  2011/11/05(土) 02:25:40.72 ID:N9/pQypxO
目が覚めたのは3時くらいだった。 
白い天井、頭はまだボーッとしてた。 
視界を少しずらした。 
横にマキコさんが居た。
マキコさんは泣いていた。 

「あんた、本当に、何があったの?どうしちゃったの?何も言ってくれないからマキコ何も分からないんだよ」 

マキコさんが泣いている、マキコさんの泣いた顔を見るのは初めてだった。 
そう思ったら私も自分が不甲斐なくて苦しくてしんどくて、泣けてきた。 
子供みたいにわんわん声上げて泣いた。 
心の中でマキコさんごめんなさいとずっと言っていた。 
こんなんでごめんなさい、と。 
マキコさんはいつも本音で接してくれるのに、腹から話してくれるのに
自分は意気地なしで、突き放されるのが怖くて 
はぐらかしてばっかで、でもそれがマキコさんを心配させてごめんなさい 
本当にごめんなさいと泣き喚きながら思った。 

結局、看護師さんが、私の携帯の一番始めにあった履歴の人に連絡を取って、それがマキコさんで、マキコさんは病院に掛けつけてくれたようだった 
深夜3時、マキコさんは一人で病院に来てくれたのだった。 
その日、私は泣き疲れてそのまま眠った。 
次に起きたのは7時、この時結構回復していた私は、あと1時間で仕事に行かなければいけない、と焦り、病院からそのまま昨日と同じ格好で仕事に行った。

166:  2011/11/05(土) 02:34:42.05 ID:N9/pQypxO
その翌日から一ヶ月くらい、マキコさんから連絡は無かった。 
しかし、不思議と私は冷静だった。 
あんな事があって、マキコさんも絶対に私に引いたはずだ。 
もう仕方ない、と。 
もし私がマキコさんの立場だったら、私みたいなキチガイともう関わりたくないと思うし、仕方ないと 
私は完全に諦めていた。 
その一ヶ月は一切酒を飲まず、手の甲にマジックで「絶対禁酒!」と書いて真面目に仕事だけやっていた。(マジで毎日マジックで書いてましたよww) 

しかし、マキコさんという人は、私のチンケな予想なんて軽々超える人だった。 

事件から一月たった11月頃、マキコさんからの着信が鳴った 


「久しぶり!飲み行くよ!」 

全くいつもと変わらないマキコさんの声だった。

168:  2011/11/05(土) 03:01:42.21 ID:N9/pQypxO
久々のマキコさんとの対面、しかもあの病院以来の再会で私はさすがに少し緊張していた。 
しかし待ち合わせ場所に着けばマキコさんはいつも通りだった。 
あの日の事には特に触れず、初めいつも通り馬鹿話をしていたんだけど、ふいにマキコさんがこう訪ねてきた。 

「1さあ、本当は絵をやりたいんじゃないの?」 

マキコさんの突然の問に私は?!となっていた 
そんな私にマキコさんはこう続けた。 


「1さ、学校辞めたのずっと気にしてたじゃん、だからマキコ思ってたのよ、本当は絵を続けたいんじゃないのかなーてそれで悩んでんじゃないのかなーて」 

「もしね、修三と、マキコが店を出すとじゃん。そうなったらね、その店に1の絵を好きなだけ飾っていいよ。好きなだけ、かいていいんだからね」 


私はここで、初めて分かった。
この一月、マキコさんは考えていてくれたのだ。 
何も言わない私が、何を悩んでいるか。 
何も言わない、何も教えない、何でもはぐらかす面倒くさい私が何を悩んでいるか、マキコさんは考えてくれていた。 
普通、人の悩みなんて好き好んで聞く人なんていない。 
ましてや、自分からは何も言わない私の話なんて 

それが普通だ。 

しかし、マキコさんは普通ではなかった。 

何も言わない私が、何を考えているか、真剣に考えてくれて。 
何も言わない私を許したまま、自分の意見を伝えてくれて、救いを差しのべてくれて 

私はマキコさんに泣きながら 

「ありがとうございます、ごめんなさい本当にありがとうございます」 

を繰り返した。 

そんな私に、マキコさんも「泣くな馬鹿が!!」と怒りながらちょっと泣いていた

176:  2011/11/05(土) 10:13:15.83 ID:N9/pQypxO
そしてまた少し過ぎ12月 
雑貨屋の一番忙しい時期がまた今年もやってきた。 

私の中で、「このまま来年もここに残り仕事を続けるか」「地元に帰るか」はこの時はまだ保留になっていた。 
マンションの契約は2月まで 
今はとにかく忙しいし、それまでに考えよう、と。 
でも私の中で、「マキコさんと疎遠になってしまう」という不安は無くなっていた。 
どっちに転んでも、マキコさんとはきっと大丈夫だ、根拠は無いが、何故か絶対的な自信があった。 
あとは自分自身がどうしたいかだ、と思っていた。 

その年は成人式の前撮りもあったので 
クリスマス明けに二日だけ休みを貰い地元に帰省する事を前々から店長に伝えていた。 

「そのかわりそれまで、一日も休みいりませんwww」 

と土下座して(本当はしてないけど)頼んだら鬼店長も承諾してくれた 
ただ、本当にそれまでは一日も休みが貰えなかったwww 

体力的にはヘロヘロだったが、地元の友達と久々に会える事を楽しみに頑張れたので精神的には毎日元気だった。

177:  2011/11/05(土) 10:24:34.90 ID:N9/pQypxO
怒涛のクリスマスも過ぎ、疲れながらも充実感を得ながら帰宅していた 

12月26日 
この日付はしっかりと覚えている。多分一生忘れない。 
私は明後日の、28日、29日と休みを貰って帰省する予定だった。 
あと一日行けば久々に休める!!そんな気持ちでいっぱいだったこの日 
深夜に携帯が鳴り響く。 
寝ぼけていた私は一回目の着信を無視した。 
しかしまた鳴る、眠い目を擦りながら電話に出た 
お姉ちゃんだった。 
お姉ちゃんは電話越しに錯乱した様子だった 


「お父さんが倒れた!今病院、脳内出血だって、どうしよう意識が戻らない」 


うわー…なんかもう三年くらい前の事なのに 
すげえ、やっぱ今お姉ちゃんの台詞書いたら泣けてきた本当この瞬間が人生で一番辛かったわ今の所wwww 

もう頭真っ白ですよ 

本当にもうド後悔 
やっぱり夏のあの時帰ってれば!って 
本当自分カスゴミタヒねて!親不孝のクズて 

178:  2011/11/05(土) 10:32:44.59 ID:N9/pQypxO
私はもう直ぐにでも病院に駆け付けたかったが、もう新幹線なんてとっくの昔に終わってる時刻。 
泣きながら雑貨屋の店長に電話を掛けた 
多分支離滅裂で5分くらい何も言葉にならず泣きっぱなしだったが 
店長は何も言わずに待ってくれていた。 
そして何とか、明日朝1で病院に行きたいから、明日だけどうしても休みを下さいと伝えた。 

店長は落ち着くまでいくらでもそっちに居ていい、落ち着いたら連絡をくれればいい 
仕事の事は気にしなくていいから 
と言ってくれた 

店長との電話を切った後、朝まで眠れなかった。 

まだ薄暗いうちに家を出て、始発で地元に帰った。

179:  2011/11/05(土) 10:46:11.01 ID:N9/pQypxO
幸いな事に、私が到着する前に、お父さんの意識は戻っていた。 
しかしこれからしばらく入院。後遺症がどれだけ残るかは、まだ分からないとの事だった。 
私はお母さんとお姉ちゃんと一旦病院から帰り、途中ファミレスでご飯を食べた。 
明るい所で見たお母さんは、凄く痩せてて、夏に会った時より小さくなってた。 
うちの会社もこの時期稼ぎ時、しかもそのは例の事件があった為、お母さんも休み無く働いていたようだ。 
朝早く仕事に行き夜遅く仕事を終え、一切寝ないまま今までずっと病院に付いていた。 

私は帰ってくる新幹線の中で 


「なんで自分ばっかりこんな目に合うんだろう」 


と一瞬思ったが、決してそんな事無かった。 
自分以上に辛い人が目の前に居ると、遅過ぎながら、ようやく分かった。

181:  2011/11/05(土) 10:56:47.67 ID:N9/pQypxO
翌日、午前中病院に行った後、お姉ちゃんとお母さんは仕事がある為、一人で実家の大掃除をしていた。 
そこで見つけたのは地元のタウンワーク。 
1月オープンする大型雑貨店のオープニングスタッフが募集されてた。 
実家から近い。田舎にしてはそこそこ時給もいい。 

この時、私の心は決まった。
電話したら直ぐに面接してもらえ、翌日採用の電話が掛かってきた。 
採用の電話を貰った後、店長に電話を掛けた 


「本当、本当に急で迷惑を掛けますが、1月から戻ろうと思ってます忙しい時期なのに本当にすみません」 


店長は勝手な私の事後報告一切責めず、是非そうしてあげて、と快諾してくれた。 
1月七日付けで、雑貨屋の退職が決まった 
そして30日、私は最後の仕事を片づける為に自分の町に戻った

182:  2011/11/05(土) 11:11:18.20 ID:N9/pQypxO
お母さんに、「地元に戻ってくる」と伝えたら、また夏の時と同じよう「無理しなくていいんだよ?」と心配してきた 
無理しなくていいのはお母さんだよ…、と思った私は 
「もう新しい職場も決まった!帰ると言ったら帰る!絶対帰る!」 
とちょっとキレ目に怒鳴ったww 
そんな私にお母さんは 
「じゃああんたの部屋掃除しなきゃ、だって今干し柿干す部屋になってるもんwww」 
と久しぶりに笑った。 
そしてありがとうと言ってくれた。 

それから年末は福袋の準備、正月は福袋を売りさばくのに慌ただしく過ごしていた 
新しい職場も四日から研修が始まっていたので、その数日は地元とその町を新幹線通勤で行ったりきたり 
新幹線代で金が吹っ飛んだのが悲しかったww 

ともあれ、すぐに七日になり有り難くも、雑貨屋も円満に退職した 
鬼店長から 
「最後は完全に1さんの事頼りにしてた、地元に戻ってる時正直忙し過ぎて涙目になったもんwww」 
とお褒めの言葉を頂けたのが一番嬉しかった。 
そして更に有り難くも、送別会まで開いてくれて全員と握手をして別れた。 
最初は辞めたい、としか思ってなかった職場なのにいつの間にか大好きな職場になっていた。 
今でも機会があったらまたこの店で働いてみたいと思う

183:  2011/11/05(土) 11:17:58.47 ID:N9/pQypxO
それからしばらくは、新しい職場の研修がお休みだったので、引っ越し作業の為しばらくこの町に居た。 
その期間にマキコさんに会った。 
マキコさんには電話でお父さんの事や地元に帰る事は伝えてあった。 
1月の夜の寒い中、居酒屋の自転車置場で星を見ながら数日の事をマキコさんに話した。 
マキコさんは 

「寂しくなるなー」 

と上を向いたまま言った 

私も 

「私もです」 

と同じように上を向いたまま言った 

「でも、1頑張れ!頑張れよ」 

マキコさんがこっちを向いて笑った 


「はい、頑張ります!」 


私もマキコさんを向いて笑った

184:  2011/11/05(土) 11:24:52.72 ID:N9/pQypxO
結局、引っ越し作業が終わらないまま研修がまた始まってしまい 
とりあえず私は必要最低限の物をバックに詰めて、地元に戻って暮らし始めた。 
1月いっぱいはオープン準備やら研修やらで忙しかった 
マンションの部屋はもう2月分まで家賃を払っていたので、1月は戻らず、2月に数日休みを貰ってその時に引っ越そうと私は思った。 

その事をマキコさんに電話で話したら 

「じゃあ、引っ越しが全部終わって鍵を返した後、最後に飲みに行こうか」 

と言われたのでマキコさんと最後の飲み会をする事になった。

185:  2011/11/05(土) 11:37:00.39 ID:N9/pQypxO
2月、引っ越しの日 
午前中に業者さんと一緒に荷物をトラックに詰め込み、軽く部屋の掃除をした後、不動産屋に鍵を返した 

閉まった自宅のドアの前に立って、「もうここは私の家じゃないのか」と、思ったら少し切なくなった。 

荷物は業者さんが実家まで運んでくれ、私は一人だけ新幹線で帰る予定だったので、マキコさんと待ち合わせるまで久々の一人で過ごす自由時間が出来た。 

最後と、いう事でこの土地での思い出の場所を巡って過ごした。 
家の近所でしょっちゅう行ってたラーメン屋さん 
よくハトにエサをあげてた公園。 
ガスが止まって毎日通ってた銭湯(入浴はしなかったがw) 
クリスマスツリーを買った輸入雑貨屋にも行った 


以外と思い出の場所が多くて待ち合わせまで5時間くらいあったが、全然暇しなかった 

そして、改めて、この場所で辛い事もキツイ事もいっぱいあったけど 
本当に本当に、楽しい二年間だったなあ 
と思った

186:  2011/11/05(土) 11:50:40.37 ID:N9/pQypxO
そして夕方、マキコさんと合流した。 
突然降ってきた夕立に濡れながら最後という事で急遽呼び出された翔も来てくれた。 
二人が集まってくれて、本当に嬉しかった 

その日は最後にも関わらず、しんみりした話など一切しなかった。 
いつもと同じ、馬鹿話ばっかりの楽しい飲みだった。 
ついつい、「じゃあまた明日」と言ってしまそうな程、みんな普通に笑ってた。 
しかしやはり時は来る。 
明日からはまた新しい職場の仕事が始まる。 
私は最終の新幹線には絶対乗らなくては行けなかった。 

名残惜しくも、お会計を済ませ私達は駅に向かった。
もう遅いし、大丈夫だと断ったけど、マキコさんも翔も駅まで付いて来てくれた。 

駅に着いた時に、新幹線の最終まで、20分程あったので翔はトイレに行き 
私とマキコさんは駅の外の喫煙所で二人でタバコを吸った。 
その時は余り会話は無かったが、マキコさんがふと、こう聞いてきた 


「1、この町は、楽しかったたか?」 


マキコさんにそう問われ、言いたい事がいっぱい浮かんだが、なんだかギューと胸の中を搾られ、はい、とか勿論とか 
ありきたりな言葉しか出て来なかった。 
そうこうしてるうちに新幹線の時刻は迫り、私達はホームに向かった

187:  2011/11/05(土) 11:57:12.14 ID:N9/pQypxO
平日で、最終という事で、あまりホームに人は居なかった。 
私は切符を通し、改札をくぐった。 
振り返れば、マキコさんと翔が改札から身を乗り出しブンブン手を振っていた 
「1〜!!じゃーねー!!またこいよー!!」 
酔っ払ってるせいか、デカイ声で叫び、二人でなんか爆笑してた 
その様子に私も笑った。 

帰りの新幹線の中、私はずっと外の景色を眺めていた。 
これからは、こっちが帰り道だ。 
今まで、この二年間は地元が行き先で、この町が家だったが 
これからは、この町に帰る、という事は無くなる 
とそんな事を思っていた。

188:  2011/11/05(土) 12:08:28.65 ID:N9/pQypxO
翌日、二日酔いでぼーっとしながら、私は仕事をしていた。 
まだオープン準備で客はいない。 
ひたすらにTシャツを畳んでいく、という作業をやっていた。 
そんな単純な作業なだけに、有線がやけに耳に入る。 
ふと流れていた曲の歌詞を聞いた、普段なら聞かないジャンルなのでいつもなら聞き流すのだが、何故か歌詞が胸にピシャピシャ入って気が付けば手も止まって聞きいっていた。 
ちなみに当時流行っていた上〇雄輔の「ひまわり」という曲だった。 
本当は歌詞全体的に心情どんぴしゃだったのだが、特に響いた部分はこういう歌詞だった。 


心配掛けた、あなた傷付けた 
迷惑掛けた、でも歩き続けた 
残した涙、俺馬鹿だから 
お互いの夢、それ宝だから 

その部分を聞いた瞬間、涙がボロボロボロボロ出てきた。
二年間の日々を一気に思い出した。

189:  2011/11/05(土) 12:17:35.74 ID:N9/pQypxO
最後の日 
駅でマキコさんに 

「この町は楽しかった?」 

と聞かれたが、ボロボロ泣きながら、私が楽しく過ごせたのは全部マキコさんのお陰だったと思った。 

最初の人との縁を馬鹿にしてるような、人を信用しきれていたに私のままじゃ 
絶対にこんなふうに楽しく過ごせなかったし 
成長も出来なかった 
何度もダメになりそうになって、何度もマキコさんに助けられた。 
楽しい時はいつも一緒に居て 
どんなにドン底な時も絶対見捨てないでいてくれた。 
全部マキコさんのお陰だった。 

Tシャツを畳みながら突然泣きだした私に、周りは目茶苦茶びっくりしていたwww 

やべえwwと思った私はごまかして笑った。 
そして二人で星みながら話した日の、マキコさんを思い出した 


「でも頑張れ!」 

そーだった、寂しいけど、切ないけど、泣いてる場合ではない。 
頑張らなければ 

私はまた、Tシャツを畳み始めた。 


【終】

190:  2011/11/05(土) 12:20:04.88 ID:N9/pQypxO
本当オチがこんな所でごめんなさい笑 
でも現実ってこんなもんですよね 
聞いてくれた皆様、本当に歯切れの悪い駄文にお付き合い頂きありがとうございました 
何か質問あれば答えます

191: 名も無き被検体774号+ 2011/11/05(土) 12:23:14.69 ID:rj1PCs810
1乙! 
ここまで話してくれてありがとう! 
面白かったよ! 

差し支えない範囲で答えてくれればいいんだが、今でもマキコさん達とは付き合いある? 
親父さんの具合やら実家家業あたりはもう落ち着いた? 
1は話の最後にある雑貨店で今も頑張ってる? 
質問多くてスマソ。

193:  2011/11/05(土) 12:34:17.74 ID:N9/pQypxO
>>191
 
はいマキコさんとはあれからも年に二回くらい会ってますww 
今年はお互い忙しくてまだ会えてないですが 
親父は医者から90%後遺症が残ると言われてたのに、退院して二週間で車乗ってたww 
今は定年退職して一人でよくジャスコとか行ってるww 

最初の雑貨屋は実は一年で潰れちゃったので今は違う雑貨屋と、夜はまた居酒屋で働いている 
最初にもどったww 
そして今居酒屋ではホールチーフ 
そのせいでクソ忙しくここも放置気味でしたごめんなさい 

でも今なら胸を張って専門の担任に言える 
「私はちゃんと働いてるぜ!!www」 
いっぱい質問嬉しいです 
ありがとうございます

192: 名も無き被検体774号+ 2011/11/05(土) 12:25:31.47 ID:CD/QWG6u0
面白かったよ 
なんで文章にしてみようと思ったの?

194:  2011/11/05(土) 12:43:29.12 ID:N9/pQypxO
>>192
 
実は先月(10月頭)、半年ぶりくらいに突然マキコさんから電話掛かってきたんだ。 
私は仕事終わって飯食ってました 

1「マキコさん!どうしたんですかこんな時間にww」 

マキコ「久しぶり!今何やってんの?」 

1「飯食ってます」 

マキコ「なんでよ!?」 

1「飯食っちゃ駄目なんですかww」 

マキコ「まあそれより!男出来た?」 

1「マキコさん本当いつもそればっかりですねwww」 

マキコ「まあ今から飲みいくから!また掛けるわ!じゃーね!!」 


みたいな訳の分からない電話だったんだけど、相変わらずこの人面白いな〜と思って 
色々当時の事思い出して、誰かに話したくなったんだけどリアル友人はこんな長い話絶対聞いてくれないと思って 
文章にしてみようと思いました

195: 名も無き被検体774号+ 2011/11/05(土) 12:50:20.01 ID:SrUXHB8F0
そこまで思えるような素敵な出会いがあって1が羨ましい 

196: 名も無き被検体774号+ 2011/11/05(土) 12:53:31.17 ID:ROHQ8o3K0
自分も昔の1みたいに人間関係冷めてるところがあって 
一線引いてるところあるなぁ〜 
話してても裏を読んでしまうというか。 

社会人になってマキコさん達のような人達に出逢えて1は本当によかったね〜

202: 名も無き被検体774号+ 2011/11/05(土) 15:52:26.08 ID:2MLmrMym0
小津安二郎の映画みたいに 
何気ない話なんだけど見入ってしまう内容だった 

明日から仕事頑張ろうという意欲もらったよ 
完乙!

205: 名も無き被検体774号+ 2011/11/05(土) 23:11:11.04 ID:2PdxpZB+P
こうゆうハッポーエンドでもなくバッドエンドでもないモヤッとしたカンジの映画とかキライじゃない 
夏休みの深夜に地上波でやってたら食いついちゃうよな 

ともあれお疲れ。 
1もホールチーフとして成長したのかそうか 
昔の1みたいのが入ってきたら仲良くしてやれ 

209:  2011/11/07(月) 17:53:07.00 ID:uNrKNoh7O
お久しぶりです1です 
たくさんのありがとうをこちらこそありがとうございます

>>205
 
今自分がホールチーフになってそれはかなり思います 
教えて貰って覚えるより、自分が覚えてる事を下の子達に覚えて貰う方が遥かに難しい…! 
そんな難行を苛々したりもせずユーモア交えながらやっていたマキコさんを改めて今尊敬します 
私はまだまだ器の小さい人間なんで苛々したり態度に出したりしてしまう時がありますが、その時は 
「もしマキコさんだったらこんな時こうしないはずだ」 
と切り替えて何とかやってますww 

でもこういう立場(中間管理職的な)で一番大事なのはやっぱ自分より下の子達を守る事だと思いました 
今の職場でも、やはり立場的に偉くても、人間的に悪い人は居て(昔の涼子さんみたいな) 
気に入らないバイトの子達を排除(に見せない排除、向こうから辞めるというような)しようとしたりしています 
形だけ役職が上がって仕事も色々増えましたが 
一番大事なのはここ、バイトの子達が「楽しい、辞めたくない」というような職場にする事だと思いました。 

それをナチュラルにやってたマキコさんを目指してこれからも頑張ります 
このスレが残っている間はマキコさんとの番外編エピでも書いていけたらなと思います 
まあ落ちてしまってもマキコさんという人について語れたので悔いはない 
では改めてお付き合い下さったみなさんありがとう!

210: 名も無き被検体774号+ 2011/11/07(月) 18:07:23.49 ID:vKne1MYB0
>>209

おおー1オツカレチャ━━━━( ´∀`)━━━━ン!!!! 

教える立場って色々とあるよね。 
でも1みたいな先輩ってか上司がいれば下の子達も心強いし頑張ろうって思うと思うよ。 
1は第二のマキコさんになれるよ! 
まぁ、頑張りすぎず頑張れ。 

マキコさん番外エピ期待((o(´∀`)o))ワクワク

211: 名も無き被検体774号+ 2011/11/07(月) 22:50:26.86 ID:jWyGSOya0
面白かった。 
いいね。 

俺は家族が出来てからつるむ友達も減ったというか、今はほとんど個人的な付き合いしなくなった。 

でもやっぱり大切だよな。 
うん。

213: 名も無き被検体774号+ 2011/11/08(火) 01:52:49.23 ID:SVIMVNT70
すげえ面白かった 

俺もこんな風に 
人との繋がりを大切にしたいと思った 
今日からまたがんばれる

214:  2011/11/08(火) 15:02:42.62 ID:cMahsPG5O
お疲れ様です1です! 
昨日言っていたマキコさんとの番外編エピをちょっと書こうと思います 
トントンと展開させる為にかなりはしょって書いていましたが 
まだまだマキコさんに関するなんとも言えないエピソードはいっぱいあります笑 

216:  2011/11/08(火) 15:30:47.55 ID:cMahsPG5O
番外 

【マキコさん、さすがにこの日はの飲みすぎです編】 

私とマキコさんは当時のメンバーの中でもかなり飲む方だった。 
当時の居酒屋は姉妹店があと二店舗あり、その三店の中でマキコさん私、そしてもう一人姉妹店にいるマキコさんの先輩アケミさん(仮名)という人 
この三人が一番飲む飲み過ぎと周りから言われていた。 
アケミさんはマキコさんの丁度6個上で、アケミさんとマキコさんは
マキコさんと私のような関係だった。 
マキコさんは、いつもアケミさんに説教されて、アケミさんの言う事だけは素直に聞くマキコさんの姿は面白かった。 
アケミさんはキャラ的にはマキコさんと正反対で、落ち着いて物腰柔らかでしっかりしてて大人 
でも沖縄から北海道、全国17県色んな所で働いた経験や、ヒッチハイクで全国を回ったり、結構有名な某バンドにサーフィン中にナンパされ意気投合し友達になってそのバンドの自宅で一緒に飲んだり、かなりイケてる30代だったので、マキコさんとはまた別の感じで私も尊敬していた。 
マキコさんとアケミさんの三人で飲む時は焼酎一升開けるのはザラだった。 

そんなアケミさんも、私が地元に帰った翌年の秋、ついに結婚する事になった。 
その結婚式の為に久々にあの町に行きマキコさんと再会した時のエピソードです

217:  2011/11/08(火) 15:47:27.05 ID:cMahsPG5O
結婚式の参加メンバーはこんな感じ 
私 
マキコさん 
ゆみさん(アケミさんが働いていた姉妹店のバイトの女忄生当時22歳) 
メグさん(同じくアケミさんが以下略当時22歳) 
畠山さん(アケミさんが働いていた姉妹店店長当時50歳くらい) 
このメンバーとは昔から仲良くしてもらってたので再会は嬉しかった。 
式が始まった飲み放題だし酒豪番長アケミさんの結婚式だったのでみんな飲みまくった。 
しかし楽しいめでたいお祝いムードだったのでこの時はまだみんなマトモだった。 
式の中盤、事件は起こった。 
司会者がアナウンスする 

「では次は新婦のご友人、1さんによる歌のお祝いです。曲は木村カエラさんのButterfly」 

ビールが食道辺りで止まった。 
歌のお祝い!?聞いてねーよ!カエラちゃんなんて一曲も歌えねーよ! 
マキコさんを見た、目を逸らされた。が、ニヤニヤしている 
やっぱりこの人の仕業だった。 
出てこない私に会場がざわつく。 
司会者と緊急会議をした。
Butterflyをてんとう虫のサンバに変えてもらい赤面しながらなんとかこなした。 
テーブルに戻るとマキコさんがタヒぬ程爆笑していた。
マキコさんが羽織っていたストールを狂暴化したアライグマのように引っ掻いた

218:  2011/11/08(火) 16:00:56.45 ID:cMahsPG5O
式が終わって二次会。 
移動中、何やら、マキコさんとゆみさんが盛り上っていた。 
何でも、アケミさんの旦那さん側の友人テーブルに格好いい人が居てゆみさんが気になってるというマキコさんからの礼が出た 
「おい1!連絡先聞いてこい」 

私はマキコさんの子分だったので、格好いい人が居た時の逆ナンなどの汚れ役は私の仕事だった。 
私は盛り上がる二次会の様子を羨ましげに眺めながらトイレの横で待ち伏せて、ヒデ様(何故かそういうあだ名が付けられてたww)のアドレスをゲットした 

んで三次会 

私とマキコさんとゆみさんと、ヒデ様、ヒデ様の友人五人で居酒屋に行った。

219:  2011/11/08(火) 16:17:58.97 ID:cMahsPG5O
三次会の焼鳥屋にて 

念願のヒデ様と飲みに行ったのだが、ヒデ様はハンサムな見た目に反してホラー映画と電気グルーヴの話しかしない。 
ゆみさんが冷めてしまっているのは私の目からも明らかだった。 
ゆみさんは明日早いと言って途中で帰ってしまった。
結局、私とヒデ様で電気グルーヴを語りマキコさんとヒデ様の友人は何故かマハラジャの話で盛り上っていたww 

そして4次会電気グルーヴの話で熱くなったので四人でカラオケに行く事になった。 
マキコさんはカラオケ大好きなので、マキコさんとは何回も一緒に言った事がある。 
しかしその時のマキコさんは一曲目に相川七瀬の「チョット」という今までにない選曲をしてて私は吹いてしまった。 
いつもは青山テルマとかCrystal Kayとか歌うのに 
何故、相川七瀬!しかも、「チョット」ww 
懐かし過ぎるんじゃないんですか…wwwと突っ込みたかったが、初対面の人が居たので控えた。 
そしてカラオケ終了。 
元々結婚式後に仕事終わりの藤井さんと合流して三人で飲む予定だったので、二人と別れてコンビニで藤井さんを待っていた。 
するとマキコさんが真顔で 
「ねえ…マキコなんで最初に「チョット」なんて入れたんだろ、今まで一回も歌った事無かったのにwww」 

とションボリして言ってきたwww 
さすがに4次会まで言ったので流石に私達は酔っ払いだった。 
マキコさんは何故か無意識にチョットを入れてしまう、という珍しい酔い方をしていた。 

しかし、私達の会はまだまだ続く 

藤井さんと合流してダイニングバーへ 

藤井さん一件目の時に私達は既に五次会だったwww

220:  2011/11/08(火) 16:20:58.91 ID:cMahsPG5O
仕事の時間がきてしまったので、後編はまた後ほど書きます! 
ではでは行ってきます

221: 名も無き被検体774号+ 2011/11/08(火) 18:04:10.58 ID:JMAgJ/QIi
1(_´Д`)ノ~~オツカレー 

マキコさんやっぱり只者じゃないwwwww 
アライグマの下りは声出してワロタwww 

まぁ、ぼちぼち書けばいいよ〜 
仕事頑張って〜ノシ 

222: 名も無き被検体774号+ 2011/11/08(火) 18:43:51.60 ID:Mjbc7LVdP
自分から誘えない小心者なのでマキコさんみたいな友達がほすい

224: 名も無き被検体774号+ 2011/11/08(火) 23:00:23.30 ID:Zk21JuYK0
俺見落としてるのかな? 
修三さんの存在が・・・w

225:  2011/11/08(火) 23:54:01.58 ID:cMahsPG5O
>>224
 
説明しにくいんですけど、私達が居た職場(居酒屋)はとある一つの会社の中に三店舗あって大量に人が居たんですが、その中でも複数のグループがあったんです 
で私達が居た居酒屋の中ではマキコさんを中心に修三さんや翔と同じグループだったんですが、会社全体的に見たら私とマキコさんはアケミさんを中心とした別グループだったんです 
なので修三さんや翔はアケミさんとはそこまで親しい訳では無かったので今回は不参加でした 
でも決して仲悪い訳じゃなくアケミさんとは、会ったら普通に楽しく話すくらいでした。 
やっぱり修三さん達的には異忄生でかなり年上だし、アケミさんの事は友達というか女忄生の上司みたいな意識が強かったんだと思います 

ではでは、今から寝るまで後編書いていきます〜

226:  2011/11/09(水) 00:04:54.96 ID:cMahsPG5O
で後編 


藤井さんと再会した私達は、私がこの町に住んでいた当時かなりよく行ってたダイニングバーで乾杯した 

このダイニングバーに行くのはいつも三件目くらいで 
別名「記憶喪失の店」 
かなりよく行ってたのに、この店で記憶があった事はあまり無かったww 

この日も例外無くこの店での事を全く覚えていない 
多分三つくらいグラス割った 
藤井さんが美容師としてのなんたるかを2時間くらい語っていたが、一切何を言ったか覚えてない 

客としても、飲み仲間としても最低だったwww 

にも関わらず、私達は次へ移動した 
飲み過ぎである。
しかしそんな正論酔っ払いには聞こえない。 

次は、マキコさんの自宅近くにある飲みや街にタクシーで移動した

227:  2011/11/09(水) 00:16:19.09 ID:9cm7TvNPO
次の店はかなり遅くまで開いてるエスニックな雰囲気のダイニングバー 

この店もよく行った。 
マキコさんがお腹すいた、と言うので炒飯を注文した。 

炒飯がきて、一口食べるマキコさん 


「うーん…これにネギが入ってたらもっと美味い」 


私にネギを貰え!とマキコさんが急かすので、店員の人に謝りながらネギを貰った。 
ネギを加えた炒飯を、またマキコさんが一口食べる 


「うーん…あ!分かった刻み海苔だ!」 

せっかくネギを貰ったのに、またマキコさんが海苔を貰え!と脅してくるので私は土下座の勢いで店員さんから海苔を貰った 
既に最初の炒飯からはかなり別物になっている 

そして海苔を加え、またマキコさんが一口食べた 


「………そうだ、やっと分かった!小海老だ!小海老さえあれば」 

小海老をもらってこい、と言われる前に、私はついに覚悟してマキコさんに反抗した 

マキコさん…!小海老は薬味じゃありません! 
小海老なんて貰えません…!! 

で、その日はそこで2時間くらい飲んで一日目終了。 
その日はそのままマキコさんちに泊まった

228:  2011/11/09(水) 00:27:57.89 ID:9cm7TvNPO
翌朝、私は起きて二日酔いだった。 
当たり前である。あれだけ飲んで二日酔いにならない放が困る。 
ダリーと思いながら身体を上げた。 

マキコさんがビール飲んでた。 

マキコ「おーおはよ」 


1「何でビール飲んでるんすか…」 


マキコ「起きたらさあ…二日酔いでさあ…、でも今日も色々動くじゃん、どうしよう、と思って。ビール飲むしかないかなと思って」 


未だにマキコさんのこの理屈の謎は解明出来てない。 
ビールを飲んでるマキコさんを横に、私は煙草を吸おうとした、が、ない。 

マキコさんちのマンションの下にはコンビニがあった 

1「マキコさん、ちょっと煙草買ってくるす」 

マキコ「あーそう、じゃあついでにビール買ってきて」 


何がついでなのか、よく分から無かったが 
私はもう色々諦めてコンビニでビールを買って 
朝8時からマキコさんと飲みを再会した

229:  2011/11/09(水) 00:36:41.87 ID:9cm7TvNPO
もう眠さ限界なので続きはまた明日! 
おやすみなさい

231: 名も無き被検体774号+ 2011/11/09(水) 08:35:31.77 ID:UioDuslB0
強引なヤツって、
自分のことしか考えないで押すだけのヤツと 
相手のことをわかった上で、思いやっての強引さってのがあるよね。 

1はいい人と知り合えたね。心がほっこりした。 

他の番外編ものんびり期待。

232: 名も無き被検体774号+ 2011/11/09(水) 09:07:39.91 ID:LeV869Ks0
マキコさんのマイペースっぷりが凄いww 

233:  2011/11/09(水) 13:24:55.69 ID:9cm7TvNPO
今仕事の休憩してて続きを書く時間はないのですが、一つ思い出した事が…! 
最初の方で、マキコさんは上戸彩ぽいと書きましたが、もっとマジでどんぴしゃりに似てる人が! 

マキコさんは、「カンナさん大成功です」という少女漫画に出てくる隅田川菜々子というキャラに似てるっていうかそのものです笑 
顔も忄生格もまんまです 
隅田川菜々子の髪をミディアムにして背をちっちゃくしたらマキコさんです 
誰か知ってる人いないでしょうか…ww 

234: 名も無き被検体774号+ 2011/11/09(水) 21:06:22.60 ID:vd0fDOh70
>>233

ググってみたけど、わかんなかったwww 

おそらく地球上のすべてがマキコさんの自宅のようなwww 
吹いたw

238: 名も無き被検体774号+ 2011/11/10(木) 22:42:57.39 ID:8laqEIza0
マキコさんのことジャイアンって言ってたけど 
あれだな、同じジャイアンでもアニメの乱暴なジャイアンじゃなくて 
映画のジャイアンだねw


引用元:https://toki.5ch.net/test/read.cgi/news4viptasu/1319519649/
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